top of page
執筆者の写真東川明広

本当に屋根塗装をすべきか?


先日、雨風が強い日が続き、

雨漏りがしたから見てほしいと

お問合せを受けて

お伺いしたところ、

セメント瓦屋から

わずかに雨が漏って

天井裏にシミがありました。


色々とヒアリングしていたところ

昨年、屋根の塗装をしたばかりで

今までは漏れたことは無いと

言われていたので

後日、屋根に上がると

さすがに塗装をされただけあって

状態が良く、瓦の割れも

ありませんでした。

 

何となく原因などが

わかりましたが

念のために協力業者さんの

瓦屋さんと再調査をすると

同じ見解で、塗装が原因の

一つと判断しました。


普通は塗装したり、

メンテナンスをすると

雨漏りとは縁がないように

感じますがセメント瓦の

形状によっては

塗装をすることで

雨水の侵入をした後の

逃げ道を塗膜によって

無くなることがあります。


塗装屋さんが丁寧に

厚く塗料を塗ることで

そのリスクが増えます。


昔の瓦は雨返しという

機能が無く

横風がひどい雨が入りやすく

出しやすいという機能を

持ち合わせています。


塗装の塗膜によって入りにくく、

出にくいと言う状態になり、

今回のような雨漏りの

引金になったのではと思います。


ここ5年くらいでしょうか、

塗装工事などの依頼が

お客様→工務店→塗装店

では無く、直接塗装店と

お客様がご契約するのが

一般的になりつつあります。


実際に弊社でも直接、塗装店を

ご紹介していますが

なるべく現場管理だけはさせて

もらっています。


何かあったときの対応や

本当に塗装することがベストなのか?

さまざまな判断が必要になるためです。


安くするのは

大切ですが、その後の

メンテナンス等も大切です。


ちなみに

防水には1次防水と

2次防水の2つの防水層で

防水を行います。


瓦や外壁の仕上げ材は

「1次防水」という考え方で、

雨風がひどい場合は

多少の雨水が侵入する可能性があります。


その雨水を「2次防水」として

屋根や壁の防水紙が内部への

侵入を防ぐ効果を保つことで

雨漏りを防ぐのですが

年数が経過した防水紙は

防水の効果が減ります。


今後はセメント瓦の種類によっては

塗装をする費用を防災瓦などの

陶器瓦にすることで

塗装をしなくて良い

仕様に変更することを

おすすめしたいと思います。


中古物件の購入などで

セメント瓦の家を購入する場合は

塗装ではなく瓦の取替、防水紙は

改質アスファルトよりも

さらに良い物を使用するようにしてください。


費用が数万円アップしますが

長い目で見ると費用対効果は

抜群に高いものになります。


取替だと大きさにもよりますが

200万円以上は掛かります。

しかし補助金もあるので

そのあたりの情報はお問合せ下さい。


では今回の場合、どのような対処を

すべきかは、費用との相談で

対処が変わります。

極力、雨水逃げ道を

ふさがないような

対応が必要になります。


今日はこの辺りで失礼します。


高性能な家づくりを楽しくまじめに研究する!

ハウス工房ふくだ 東川 明広

閲覧数:29回0件のコメント

最新記事

すべて表示

建築照明の明るさ、色温度を考えてみる

今日のテーマですが 家づくりで多くの方が とりあえず照明は 明るくしておこう。 色味は白い昼白色で。 家全体が明るく。 そのような印象が多いと思います。 先日、睡眠学者の柳沢正史さんの 記事を読み、しっくりきたというか 本当だなと思いました。 よくニュースで日本人は...

資材の値上がり情報

気持ちのいい情報では ありませんが 工事を検討されている方や 工事中の方のために 情報共有をさせていただきます。 ①サンゲツ価格改定 価格改定実地日 2024年12月1日受注分より 対象商品は壁装材 床材等 値上げ幅 10~15% 壁紙の張替など 単価はもう少し...

梅雨時期の湿度管理が難しい…

先週ですが 新築住宅の引渡しが完了しました。 いつも思うのが 引渡しが終わると とても寂しい気持ちになります。 リフォームも同じで 短期間でも形の残るお仕事です。 リノベーションや 新築では引越しが付き物です。 基本的に引越しのお手伝いまで 工事の一環として...

Comments


bottom of page