窓のカバー工法ってご存知でしょうか
- 東川明広
- 3月25日
- 読了時間: 3分
ようやく春らしい暖かさ
先週はみぞれのような
雪も降っていました。
私は寒暖差で少し喉を痛め
風邪気味ですが
皆さん体調に気を付けて下さい。
先日工事をした物件です。
窓の交換「カバー工法」
ちょっと説明がしにくいので
少しご紹介します。
簡単にいうと
既存の窓枠はそのまま
外壁や内壁の解体不要
規模にもよりますが
小窓であれば3時間程度の工期で
窓が新品に生まれ変わります。

工事前の窓です。
ペアガラスですが
少し結露しています。
撮影日は2月上旬

既存建具「窓ガラスなど」は撤去し
外側のフレームのみ残して
新しい窓を取付けます
窓の内側に新しい窓を取付けます。

アップ画像ですが
黒い部分が見えるかと思います。
これは既存の窓で
アルミの窓枠です。
30㎜以上のアルミサッシが
四方に見えています。
これが施工の標準らしく
おそらく全国どこでも
このような納まり。

このまま四方の隙間を
樹脂のカバーでふさぎ
細かい隙間はコーキングで
埋めて完了です。


外観はこんな感じです。
外側がアルミで既存の窓
内側の黒色が樹脂窓になります。
お施主さんも工務店も
綺麗になった
よかったーで終わりです。
自分としては
これで良いのかな…といった感じ
ここで注意なのが
アルミの熱伝導率 約237W/m.K
樹脂の熱伝導率 約0.2W/m.K
値が小さいほど熱を
伝えにくくなり
比較すると
アルミは樹脂の1000倍以上の
熱を伝えます。
30㎜以上の隙間が
四方に見えている状態で
樹脂枠で隠してしまう。
せっかく高性能な
窓に変わるのに
断熱性が低く
結露のリスクは無いのか
数年前に初めてカバー工法の
施工した時に
工事を一時中断
これじゃダメでしょと
現場発泡ウレタンを
急いで購入し施工
毎回同じ内容で
今回もウレタン処理を行いました。
昨日、たまたま窓断熱の勉強会
窓メーカーさんと
窓の施工をしていただいている
協力業者さんにも
その点を標準施工として
改善できないかと
話をしました。

仕上るとわかりませんが
ここが大きな違いです。
窓の取替は外壁や内壁を
撤去し、防水気密処理を
きちんと行うことが
理想ですが
部分改修では
高額な工事になります。
リノベーションなど
大規模改修では
問題ありませんが
小規模のリフォーム工事では
窓のカバー工法はお勧めです。
補助額もとても大きく
トリプルガラスの樹脂サッシで
条件を満たすと
小窓1ヶ所の工事109,000円
中窓〃 136,000円
大窓〃 183,000円
これだけ補助金が支給されます。
既存住宅の窓の条件次第では
トータル費用の半額以上が
補助される場合があります。
住宅省エネキャンペーンという
補助事業は今年の12月で終了
2023年からスタートし
3年計画の最終年
窓を改修し出来れば
天井や床の断熱まで
改修すると
世界が変わります。
断熱改修も補助金が出ます。

表の見方がわかりにくいですが
外壁の部分断熱の場合
84000円の補助金
外壁の全体断熱すると
最大で169000円
天井や床も同じ見方です。
ただ注意点があります。
最低使用量と表に記載されており
使用量を満たさないと
補助金は取得できません。
例えばボード系断熱材で
床の部分断熱を行う場合
規格サイズ91cm×1m82cm
厚みや性能「熱伝導率」は
使う商品によって異なります。
弊社でよく使う断熱材の
熱伝導率は「0.022w/m.k」
厚みを50㎜で設定し計算すると
0.91×1.82×0.05=0.08281
表にある床の部分断熱の
最低資料量の数値が1.5
1.5÷0.08281=18.1
つまり19枚以上の断熱材を
使って部分断熱改修をすることで
52,000円の補助対象になります。
ざっくりですが
床に50㎜の高性能断熱を
使うと10畳くらいから補助金が
支給されるという内容です。
昨年よりは
少し補助額がアップしているので
断熱改修を検討されている方は
ぜひご活用ください。
高性能な家づくりを
楽しくまじめに研究する!
ハウス工房ふくだ
東川 明広
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