7/28日 16時27分頃
熊本での大地震
もし長崎で同じような
地震が起こったらと
考えると
他人事ではありません。
家づくりを行う側として
とても責任を感じます。
家を建てるためには
建築基準法を守る必要があります。
この法律を守れば地震に強い!
これは正解のようで
間違いと思っています。
建築基準法での仕様規定では
耐震等級1の要求性能となっています。
構造躯体の倒壊防止
極めて稀に(数百年に一度程度の)発生する地震による力に対して倒壊、崩壊しない程度
要約すると
震度6強や7程度の地震が起こると
倒壊しないけど住み続けることはできない建物。
構造躯体の「損傷防止」
稀に(数十年に一度程度)発生する地震による力に対して損傷を生じない程度
要約すると
震度5程度なら住み続けることが出来る建物
建築基準法はあくまでも
最低限必要とされる性能です。
■ 2000年6月以降の建物の倒壊件数について
添付資料は
「2016年 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書」
こちらの資料を引用させていただきました。

2000年6月の法改正後の建物
(現在と同等レベル)
2.2%が倒壊となっています。
たった2.2%と考えるべきなのか
それとも2.2%だけと捉えるのか。
調査範囲の資料もありますが
調査した範囲も広く
地震による揺れは
場所や地盤によって
大きく異なります。
最も揺れた地域では
2000年以降の建物でも
倒壊した建物は2.2%以上あり
数字以上に倒壊の危険性が
高いと考えるべきと思います。
実際に2016年10月に
数時間程度ですが
現地を見させてもらいましたが
2000年以降と判断できる建物が
倒壊していました。

先程の資料と同じ内容ですが
2016年 熊本地震における木造住宅の建築時別の損傷比率
2000年6月以降の建物でも
住み続けることが
困難な家が数多くあり
耐震性を高めることの
重要性がわかるかと思います。
■ 安全に住み続けれる家にするには?
許容応力度計算を行い、
耐震等級3を取得し
適切に管理をしながら
工事を進めていくことで
震度7の地震時にも耐え
被害も少なく、
住み続けることが出来る可能性が
非常に高くなります。
実際に熊本地震を調査された
構造建築家・M's構造設計の佐藤実さんの
話を聞く機会があり
益城町に建つ耐震等級3の家では
震度7の地震に耐え
住み続けれる家の実証しています。

実際に私が益城町に行ったときも
ほとんどの建物が全半壊し
人の気配が無い中
エアコンを運転しながら
普通に暮らしている家を
目の当たりにしました。
かなり衝撃的だったので
今でも覚えています。
■ 許容応力度計算による耐震等級3の費用
新築時に初期コストが
80~100万円程度増加します。
長期優良住宅の申請費用などを
含めると100~120万円程度
長期優良住宅の場合
地震保険の認定書となるため
地震保険が半分になります。
万が一、熊本地震のような
震災が起こった場合
倒壊や大破し、住み続けることが
出来なくなった場合
再建築の費用や
長期的な避難所生活など
より厳しい費用や生活となります。
■ プランニングから耐震性能が影響する
構造安全確認法には
大きく分けて3種類あります。

以前も別のブログで解説しましたが
より安全に長く住み続けるためにも
①構造計算(許容応力度計算)を
行うことが大切です。
ただ、品質管理がとても大切で
特に基礎工事には
かなり神経を使います。
上棟後も金物の適切な設置や
耐力壁の釘のめり込み深さ
それ以前に
プランニングの段階で
構造と空調計画、日射のコントロール
デザインや暮らしやすさ
様々なことを考慮しながら
間取りを整える必要があります。
耐久性も同じです。
木造なので構造は木
構造が弱らせない対策も
非常に重要です。
壁体内結露
シロアリ対策
様々なことを
同時進行で進めていくことが
大切なので
新築住宅を建てることは
非常に難しいお仕事です。
学べば学ぶほど
奥が深く、ゴールがありません。
■ 最後に
令和8年の熊本地震による
被災者の方々が大変な思いをされています。
これは他人事ではなく
家づくりをしている
実務者にも責任があります。
最近は売ることが目的で
多くの会社さんが
耐震等級3 C値0.5以下 断熱等級6を
標準としています。
性能があがることは
非常に良いことですが
断熱性性能を高めるため
必要な場所に窓が無い
昼間も照明が無いと
生活が出来ない。
また、性能が上がると
日差しや劣化対策無しでは
住みやすい住環境にはなりません。
住む人にとって
何が大切か
真剣に見直す時期に
なっている気がします。
高性能な家づくりを
ハウス工房ふくだ
東川 明広
